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街づくりデザイナーインタビュー|【POLUS】ポラスグループ|住まい価値創造企業

ポラスだからできる家づくり

街づくりデザイナーインタビュー

家づくり、街づくりの主役は
「住む人」だから
愛される街を贈りたい。

野村部長※取材当時

最初に、ポラスの街づくりデザイナーとしての共通の想いや理念などをお伺いしたいと思います。

    野村

    まず「お客様のため」という想いが前提にありますが、ポラスは埼玉県を中心に地域密着の会社ですので、やはり地域を良くしたい、というのが第一にあります。事業地ひとつひとつが小さくても、それが繋がれば大きな風景になっていくわけです。それを通して、ポラスの家に住む方だけじゃなくて、周りの住民の方にも「良い街になったな」と思っていただけるようにという想いをみんな持っていると思います。

御社の手掛けられた〈大宮ビジョンシティ〉にも、その理念が生きていらっしゃるように思います。

    野村

    〈大宮ビジョンシティ〉では、住宅地に隣接したゴム工場跡地で環境的にネガティブなイメージがあったことから、むしろ普通の物件よりも環境的に優れたもの、街自体の環境も良くなるような逆説的なものをということで、テーマを"環境タウン"としたんです。ここに住む方はもちろん、今まで工場の横に住んでいた方にも、我々が環境の良い街をつくることによって喜んでいただけるようなものを目指しました。これは、エリアを良くしたいという想いもありましたが、同時にチャレンジということでもありました。チャレンジ精神というのも我々の共通の想いとして日頃から強くありますね。
    もちろんビジネスなので、コストなどを強く意識しやらなければならない事業地もありますが、それでも「なにかできないか」と常に考えています。どんな小さな物件でも、常にチャレンジしていくことが大きな成果につながるのだと思います。

大宮ビジョンシティでは風の流れをグループ内の研究所でシミュレーションしたと伺いましたが、通常のハウスメーカーなら、そのような調査は外注すると思います。

    野村

    ポラスには、家づくりに関する諸々をグループ内で「ざっくばらんに頼める」という他社にはない強みがあります。大宮でも、環境というテーマをまず研究所に伝え、どんなことができるか一緒に話し合いました。そこで"風"のアイデアが研究所から出てきたんですね。いま、夏場など蓄熱して非常に暑いですよね。そこで、夏場に近隣の川からの風を街に採り入れられるような区割り、建物の形、配置を全体的にデザインできないかと研究所から提案されました。こちらが「これを計算してください」と依頼するのではなくて、アイデアをむこうからもらって、それに対して我々が設計し、チェックしてというのを何度もやり取りしているんです。そんなことは外注では到底できません。研究所だけでなく、我々デザイン部問、外構、エクステリア、庭造りと全部グループ内で「依頼」ではなく「一緒につくる」というのはポラスならではだと思います。
    家づくりは家づくり、風の計算は風の計算と分割して進めると、ぶつかったときにどちらか捨てなければいけないことがありますが、ポラスではぶつかり合わない状態で最適化できる。最近では他社や自治体と協働することも増えてきていますが、いろいろなところと知恵をやりとりしたほうが、より良くなるのは間違いないんです。

そうすると、普通に分譲戸建を作って販売する以上に手間もコストも掛かると思うのですが、そこまでしても良い街をつくりたい、というお考えが強い企業なんだなと感じました。

    野村

    私たちは街をつくり、その後のメンテナンスも当然やりますが、本当の意味で良い街になるかどうかは、住む人によって決まると思います。愛着を持てる街でないと、住む方に大切にしてもらえない。植栽を沢山植えても放置したら雑草だらけになってしまい、どんなに建物が素敵でも風景として良くはならない。デザイナーはそれを忘れてはいけないんです。街として愛されるためになにができるか、というのが我々の仕事です。それが、大宮では環境タウンという意識付けだったということですね。

コロナの影響で暮らし方や働き方が変わってきていますが、家づくり、街づくりにも変化がありましたか?

    野村

    以前は3LDKが主流でしたが、今では4LDKをメインに5LDKまで対応できるように、というお客様が多いですね。これはテレワークの影響だけではないと思います。プラスαの部屋はテレワーク以外にも収納や趣味などに使えますよね、単純に家に仕事場が欲しいだけじゃなくて、自分の時間、自分の場所が欲しくなったのではないでしょうか。
    また、「庭を使いたい」という方も増えました。大宮では「庭を積極的に使って下さい」という生活提案をしたんですが、実際ガーデニングや家庭菜園を多くの方が楽しんでいらっしゃいます。我々は庭造りや外構デザインにも力を入れてきましたが、以前は風景をつくる意識が強かった。今はお客様が庭をどう使うか、どう楽しめるか、ということを意識しています。

コロナ禍が収まったとしても、その傾向は逆戻りしない、と。

    野村

    家の魅力を、より深く捉えるようになったということでしょうね。今までは「手狭になった」「結婚や出産を期に」など、必要に迫られて家を買う方が多かったと思います。でも何千万、何十年と長いローンで買うのに楽しまないのはもったいない...と以前から思っていました。コロナという有り難くないきっかけではありますが、それで家を楽しむ、庭を楽しむという生活様式が根付いたことに関しては前向きに捉えています。

環境=健康をテーマにした多才なエコアイデアの街 大宮ヴィジョンシティ みはしの杜
では今後、ご自身で取り組みたいテーマがあればお聞かせください。

    野村

    土地の形状や権利なども工夫して、これまで無かった暮らし心地のいい街をつくりたいですね。これはずっと挑戦し続けたいです。たとえば〈南浦和コネクテッドテラス〉という4戸の物件では、それぞれの敷地の一部を出し合って、共有できる空間、風景を創っているんですけど、やはり街全体のデザインをする人間としては、家だけでなく、土地のデザインもどうやって工夫できるかというところが醍醐味なんですね。そして、そのとき大切なのが、営業と一緒にやるということです。「土地を出し合って心地よい共有空間を作る」という価値を理解していただけないと、「普通にやれば自分の家の庭をもっと広くできたんじゃないか」となってしまいます。ですから営業と物件の趣旨を共有し、それをお客様に伝えてもらうことが不可欠なんです。

    また、もう一つ今後のテーマとして考えたいのが「脱炭素」です。今、どの自治体もゼロカーボンシティ構想を打ち出していますが、そこに対して我々が街づくり、家づくりを通していかに脱炭素を達成し、かつ周りに広めていけるかがテーマですね。これまで「地域を良くしたい」というのは風景や建物の外見を格好良くしたいということが大きかったんですけど、今後はさらに進んで、目には見えない環境や脱炭素などに貢献できるようになりたいですね。

複合型シェアリングコミュニティ浦和美園E-フォレスト2021

良いお話をありがとうございました!

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